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公開日:2025-04-27 最終更新日:2025-11-22

咳の相談室(咳のFAQ)

咳(せき)とはどんなものですか?

咳は、空気の通り道(気道)に存在する異物を外に出そうとする身体の防御反応です。異物には、肺炎や気管支炎の際に出る痰のような体内のものや、食べ物が誤って入ったり、息と一緒に吸い込まれたりするホコリなど外からのものがあります。これらの刺激により咳が起こり、気道を正常な状態に保っています。一方、異物がなくても、気道が敏感になり刺激によって咳が出ることもあり、これが様々な病気による「咳」です。

また、咳には、異物に対して反射的に起こり自分ではコントロールできないものと、咳払いのように意識的に起こせるものとがあります。

咳は原因や症状の程度、持続期間がさまざまであり、中には放置すると危険な病気が潜んでいる場合もあります。また、咳による不快感の感じ方も個人差があるため、注意が必要です。

心配したほうが良い咳?心配しなくても良い咳?

すべての咳が危険なわけではありません。

若くて持病がない方にのどの痛みや微熱と共に出る咳は、多くの場合、ウイルス感染によるもので、特別な治療をせずとも自然に治ります。このような咳は通常1週間から10日程度で良くなりますが、咳だけが長引き、3週間程度続くことも珍しくありません。他の風邪症状が改善しているなら、少し様子を見ても問題ありません。

しかし、高熱が続いたり、息切れが出現したりする場合は、単なる風邪ではない可能性があります。特に高熱を伴う咳では肺炎の可能性があり、適切な治療をしないと肺や胸の中に膿が溜まる肺膿瘍や膿胸など、深刻な状態になるリスクがあります。

また、咳が2~3週間以上続く場合は、発熱や息切れがなくても重大な病気の可能性があり注意が必要です。

長く続く咳の原因にはどんなものがあるのですか?

咳が長く続く原因には、多くの病気があります。呼吸器内科の病気の多くが咳を主症状としています。

長引く咳で受診した場合、まず胸部X線検査が重要です。

胸部X線で大きな影が見られ咳がある場合は、肺がんの可能性があります。肺がんは初期には症状がなく、腫瘍が大きくなり周囲を刺激して初めて咳が現れます。

細菌感染による肺炎は高熱や痰を伴うことが多い一方、結核などの慢性感染では微熱程度でゆっくり進行することもあります。胸部X線で空洞が見える場合、結核の可能性があり慎重な対応が必要です。

間質性肺炎も胸部X線に異常が現れる慢性疾患で、咳や息切れを伴います。これは感染以外の理由で起こる肺の炎症で、膠原病など原因が明らかな場合と、原因が不明な特発性の場合があります。

その他にも気道に異常な影を作る病気は多数あり、状況に応じて気管支鏡検査を行うため、大きな病院を紹介することがあります。

胸部X線で異常がない咳の代表は気管支喘息です。特に喘鳴がない「咳喘息」は、長引く咳の主な原因です。風邪をひくたびに1~2ヶ月咳が続く経験がある方は咳喘息の可能性が高いです。

喫煙歴が長く咳が続く方はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が疑われます。COPDは初期には胸部X線では異常が見つかりにくいですが、進行すると肺が破壊されスカスカになります。初期は風邪後の咳をきっかけに見つかることがあります。

他にも胃食道逆流症、慢性鼻炎・副鼻腔炎なども長く続く咳の原因になります。

長く続く咳の治療はどうしたらよいのですか?

長く続く咳には多くの原因がありますが、治療は原因によって異なります。

咳とともに高熱や息切れがある場合は早めの受診を、また、症状がなくても2~3週間以上続く咳は原因を調べるため受診することが重要です。

特に高齢者や基礎疾患のある方は症状が軽くても悪化しやすく、早めの対応が必要です。心配な場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

参考

咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025(日本呼吸器学会)
(一般の方は目次のみしか閲覧できません)

咳の相談室(咳のFAQ)

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