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気管支喘息

公開日:2025-04-27 最終更新日:2025-11-22

気管支喘息(ぜんそく)とはどのような病気?

気管支喘息は、気管支(空気の通り道)に慢性的な炎症が起き、それによって呼吸困難や咳、喘鳴(ぜんめい:「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった呼吸音)などの症状が現れる病気です。

気管支喘息であっても落ち着いている状態では何の症状もありません。普段は症状がなくても、感染症、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)、たばこの煙、冷たい空気やストレスなどの刺激により症状が悪化(増悪)することがあります。

過去には喘息で亡くなる方も少なくありませんでしたが、現在は治療薬の進歩により、死亡例は大幅に減少しています。

また、気管支喘息の軽症型に「咳喘息」があります(最近は別の疾患と捉えられる考えもあります)。これは気管支喘息と同様に気道の慢性炎症によるもので、長引く咳だけが症状で、呼吸困難や喘鳴はありません。

気管支喘息の原因は何ですか?

気管支喘息になる原因は完全には分かっていません。遺伝的要因(アトピー素因:アレルギーを起こしやすい体質)と、肥満、大気汚染、たばこの煙、小児期の感染症などの環境要因が複雑に絡み合って発症するとされています。遺伝だけ、または環境だけが原因となることはまれで、多くの場合はこれらの要因が重なり合っています。

気管支喘息はどのように診断するのですか?

気管支喘息の診断には、「これが陽性なら喘息」という決定的な検査はありません。喘息に特徴的な症状、病歴、検査結果を総合的に判断し、似た症状を示す他の疾患を除外して診断します。アトピー素因があることも、喘息の診断を後押しする情報です。

個人差が大きいため、診断には複数回の受診が必要になることもあります。診断が明確にならなくても、症状が強い場合などは治療を開始することもあります。

過去に喘息と言われた方でも、専門医が診察すると異なる診断になる場合もあるため、気になる場合は専門医への受診をおすすめします。

気管支喘息はどのように治療するのですか?

気管支喘息の治療の目的は、「喘息のない健康な人と同じように日常生活を送ること」です。

治療の中心は、症状の原因である気道の慢性炎症を抑えることです。症状が落ち着いても、炎症がくすぶっていると気道が徐々に変化(リモデリング)して重症化し、症状が悪化しやすくなったり、呼吸機能が低下したりすることがあるため、症状がなくなれば治療を終了して良いということではありません。

治療の基本は、炎症を抑える吸入ステロイド薬です。吸入薬の多くは、気道を広げる気管支拡張薬も併せて含まれています。吸入薬は飲み薬とは異なり、直接気道に作用するため効率的で副作用が少ないのが特徴です。ただし、間違った使用方法だと効果が激減するため、正しい使い方を身につける必要があります。

他に、ステロイドとは異なる抗炎症薬の飲み薬を併用することもあります。一般的な治療で炎症を抑えられない重症例には、抗体製剤(注射薬)もあります。以前は通院での注射が必須でしたが、現在は自己注射も可能となり、利便性が向上しています。

また、増悪を防ぐためにダニやハウスダスト、花粉などのアレルゲンを避けることも重要です。

治療中でも症状が急激に悪化した場合は、迅速な治療が必要です。強い呼吸困難や酸素吸入が必要な場合には救急受診が必要となります。

喘息の治療は健康な人と同じ日常生活を送ることを目指します。「時々症状が出るのは普通」と思っている方もいますが、それは十分な治療とは言えません。現在の治療でまだ症状がある方、ときどき咳や息苦しさを感じる方、喘息と診断されたけれど専門医ではない医師に診てもらった方など、気になることがあればぜひお気軽に当院へご相談ください。

参考文献

喘息予防・管理ガイドライン2024

咳の相談室(咳のFAQ)

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