COPD(肺気腫)とはどんな病気ですか?
COPDは、タバコを吸う人がかかる代表的な呼吸器の病気です。以前は「肺気腫(はいきしゅ)」や「慢性気管支炎」と呼ばれていましたが、今はまとめてCOPDと呼ばれています。
喫煙者の20%前後がCOPDになると言われていますが、ゆっくりと進行していくため病気であることを自覚しにくく、日本では500万人以上の患者がいることが推定されていますが、実際に診断・治療されている人は数十万人とごく一部です。診断されないまま喫煙を続けていって、重症化してしまうことが今でも多く起こっています。
COPDの初期は、無症状か、あっても咳や痰が軽度。呼吸器感染(風邪・気管支炎・肺炎など)をきっかけにして症状が明らかになることや、進行した結果、階段や坂道での息切れの症状が出てきたことで発見されることが多くあります。さらに進行すると、平地での歩行や、ごく軽い労作でも息切れが出るようになってしまいます。
どうしてCOPD(肺気腫)になってしまうのですか?
日本ではCOPDの一番の原因はタバコです。COPD患者の約90%に喫煙歴があることが知られています。タバコ以外の外的な要因として大気汚染や、職場での化学物質などの吸引、感染症などが関係していることが知られています。
α1-アンチトリプシンの遺伝子異常がCOPDと引き起こすことがわかっていますが、日本ではまれです。その他の遺伝的要因ではっきりと分かっているものはありませんが、同じくタバコを吸っていてもCOPDになる人とならない人がいることなどから、遺伝的な原因も少なからず関わっていることが予想されています。
COPD(肺気腫)はどのように診断するのですか?
診断は呼吸機能検査によって行われます。症状や喫煙歴からCOPDが疑われたときに肺機能検査を行い、診断基準を満たすことと、同じような症状や検査結果になるような他の病気ではないことが確認されれば、COPDの診断となります。
COPD(肺気腫)はどのように治療するのですか?
薬による治療(薬物療法)と、それ以外の治療(非薬物療法)の、両方を行います。
薬物療法の中心は吸入薬です。吸入薬にはいくつも種類がありますが、COPDやその他の病気の状態、患者さんにとって吸入しやすい吸入器かどうか、などによって使用するものを決定します。「正しく吸入できるか」が非常に大切ですが、若い方でも正しい吸入方法を実践できていない場合が多いというデータがあります。
非薬物療法の中心は禁煙です。禁煙するだけで自覚症状は改善し、またCOPDの進行を抑制することができます。
COPDは感染することで一気に悪化することがあるので、必要なワクチン接種などで感染予防を行います。インフルエンザ・肺炎球菌のワクチンに加え、新型コロナウイルスワクチンが加わりました。また、こどもの
COPDは全身に影響する病気であることがわかっており、全身の合併症を管理して、必要に応じてリハビリテーションを行いながら、身体活動性の向上と維持を行うことが重要です。
タバコを吸っていて、咳・痰が気になってきた方、最近息切れを感じた方など気になる症状があれば、ご相談ください
参考
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 2022
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